ピグマリオン効果とは?(教育心理学編)
人は周りから期待されると、良い結果を出せるようになる傾向があることを、ピグマリオン効果と言います。
期待されるとなぜ良い結果でやすいかというと、その期待に答えようと努力する傾向があるからです。
このことから、誰かに良い結果を出してもらいたい場合には、期待していることを伝えると良いといえます。
ピグマリオン効果は教師が生徒に期待することで、学力向上につながることから教師期待効果と呼ばれたり、ピグマリオン効果についての実験をした心理学者にちなんでローゼンタール効果と呼ばれることもあります。
その結果、女神がその彫像に生命を吹き込み、本当に人間になったという逸話です。
ピグマリオン効果が使えるシチュエーション
ピグマリオン効果は、様々な生活で役立てられる心理効果といえるでしょう。以下に、例をいくつか紹介したいと思います。
教師や親が子どもに学力向上を期待
生徒や子どもの学力向上を願っている教師や親は多いと思います。そんな時にも、ピグマリオン効果を上手く利用すれば学力向上が期待できるかもしれません。
テストの点数が良かったと時に褒めてあげたり、「やればできる子」と思わせてあげることでやる気がでて、良い結果をだせることもあるでしょう。
監督が選手に活躍を期待
様々なスポーツの監督もピグマリオン効果を上手く利用すれば選手のパフォーマンスを引き上げられるかもしれません。
各選手に期待していることを伝えることで、選手のやる気をださせて、良い結果を出せるようになることもあるでしょう。
組み合わせると効果的な心理効果&現象
■自己成就予言
根拠のない思い込み(予言)でも、無意識にその予言に従った行動をとり、予言が実現すること。
【組み合わせ例】
周りから期待されつつ(ピグマリオン効果)、自分もやればできると思い込む(自己成就予言)ことで、良い結果を出す。
ピグマリオン効果の注意点
ピグマリオン効果は期待することにより良い結果を出せると言いましたが、逆効果になってしまう場合もあると考えられます。
それは、期待しすぎてプレッシャーになってしまうような場合です。
例えば、受験などで親が子どもに期待すぎてプレッシャーを感じ、ストレスになったり、緊張して試験で本来の力が発揮できないというようなことが起きてしまう可能性があります。
そのため、ピグマリオン効果を狙って期待しすぎずに、適度に期待することを心がけましょう。
ピグマリオン効果への批判
ピグマリオン効果のもととなったローゼンタールによる実験にはいくつかの批判的意見があります。
実験では教師がある生徒に期待をかけることで、その生徒の成績が上がったという結果となりましたが、その再現性に疑問を持たれています。
だだ、個人的な意見としてはピグマリオン効果が本当に効果があるかどうかはさておき、周囲が適度に期待を持つということは決して悪いことではないのではないかと考えています。
期待を持つということは関心があるということなので、結果はどうであれ本人のやる気向上には少しはつながると思っています。
キャラクターたちの会話
ミート君、良い点取れてよかったねー
シャケ君が勉強教えてくれたおかげだよー
ところで、他の科目はどうだったの?
そ、それは・・・
ちょっと見せてもらうよ
あれっ!全然点数低いじゃない!
勉強時間を1つの科目に集中しすぎちゃったみたい…