コントラスト効果とは?(ビジネス心理学編)
あなたは高い買い物した後に、他の様々な商品をつい購入してしまった経験はないでしょうか?
例えば、車を買う時にオプションとして最新のカーナビやホイールを買ってしまったり、家を購入した後に高価な家具を買ってしまったりするようなことです。
実はこれ、コントラスト効果という心理効果が起こっている可能性があります。
コントラスト効果とは対比により物事が強調される心理効果のことです。
高額な買い物をした後では、それ以下の値段の商品は安く感じてしまうものです。
そのため、高い買い物をした後では、つい安いと感じて色々な商品を買ってしまうのです。
そのため、コントラスト効果は対比効果とも言います。
コントラスト効果が起こる理由
コントラスト効果が起こるのは、人は物事を相対的に判断しているからだと考えられます。
また、ゲインロス効果で説明したように、人の心は量そのものよりも変化量に敏感に反応するからとも言えます。
使えるシチュエーション
コントラスト効果はビジネスでよく使われている心理効果です。
なぜなら、コントラスト効果により、商品を安く感じさせることができるからです。
例えば、10万円以上するブランド物バッグの中に、2万円のバッグが紛れ込んでいたら安いと感じてしまう人も多いでしょう。
実際には2万円もするバッグは高くありませんが、コントラスト効果により安く感じてしまうのです。
このように、商品を売るためにあえて高価な商品をお店に置いておくのも一つの販売戦略といえるでしょう。
組み合わせると効果的な心理効果&現象
■ドア・イン・ザ・フェイス
最初に過大な要求をし、断られてから要求のレベルを引き下げるという交渉方法。
【組み合わせ例】
顧客に高額な商品を勧めてから、それより安い商品を勧める。
防衛策
コントラスト効果はビジネスで利用できる心理効果ですが、客の立場からすると余計なものまで買ってしまう可能性があるため注意しておかなければなりません。
そのため、コントラスト効果という心理効果が人に起こるということを十分に理解しておきましょう。
特に高額な商品を買った後には注意が必要なので、しばらく時間を置いてから他の買い物をした方がよさそうです。
関連する心理効果&現象
■ゲインロス効果
人の心は量よりも変化量に強く反応すること。
■アンカリング効果
先に与えられた情報によって、判断が影響されてしまう心理。
キャラクターたちの会話
こういう買い物は慎重になった方がいいよ。
しかも、ミート君はこの前博士が言ってたコントラスト効果にハマってるんじゃない?
高額な腕時計を見た後に、この値段を見たから安く感じたんだよー。
まぁ、そうかもしれないけど、悩みすぎても時間の無駄だよ。
そうだけど…
どれかいいものないかな…
あっ、この時計よさそう…
でもまだ高いなー
シャケ君、この腕時計「在庫があと1点」だってー!
えっ!ホントに!?
じゃあ、これにしよう!
(シャケ君は心理的リアクタンスには弱いみたいだ…)